緑の協力・掛川隊訪中団に参加
1998年7月21日(火)

恩挌貝=(バス)=包頭=(長安航空のY-7)=西安

    砂漠の日の出

 朝早く、日の出を見に出かける。
前日砂漠の方は駄目だったので、左側の東方向、草原の方に向かう。
門を出たところでカメラを忘れたのに気づいて急いで取って戻る。
太陽が見える所まで来ると、残念、太陽が地平線を離れたところだ。
しかし、写真は少し太陽が上がった方がよいので近くの農家の方まで行ってみる。
ニワトリが放し飼いになっている。
丁度倉庫みたいな建物に陽が当たってアクセントを作ってくれる。
暫く日が昇り周りが明るくなるまで見ていると、突然人が現れる。不思議な感じだ。
良く見ると、草原の中に道があり、点々と人家がある。気が付くと朝食の時間。急いで戻る。

    恩挌貝から包頭へ
 朝食後あわただしく出発。
恩挌貝から幹線道路に出ると陰山山脈が近づく。 あの一番高い山の名前は陰山とのことです。
順調すぎるほど順調。
山賊も現れず、来るときに苦労して渡った川は、水量が少なくなり難なく渡りきる。
工事で止められた道路は、工事がお休みで、工事用の機械が道の真ん中にあったりするが通れる。
工事中で来るときに南に迂回した地点で今度は、北に迂回する。
王昭君の墓と言われる昭君墓のすぐ下を通る。
川を渡りきった後で道路脇でトイレ休憩、メンバーに難所を越えた安堵感が広がる。
黄河大橋の有料道路を越して、来るときに飛行機から眼下に見えた水上遊園地で遊ぶことになる。
遊園地の売店で飲み物を注文する。
やや、ビール(ブランド名、雪鹿ビール・包頭の地ビール)が冷えている。
ビールと水が同じくらいの値段で、ジュースが輸入もので一番高い。
その外に手こぎのボートやモーターボートが営業している。
釣りも出来そうだった。
    包頭にて

 11時出発で10時には空港に行く、しかし今回の最大のトラブル、予定の飛行機がこない。
西安空港で車輪がパンクのために飛んでこれない。
飛行機が来るのを空港のターミナルで待つ。

こういう時は莉さんの携帯電話がものを言う、人工衛星経由だからどこでも、砂漠だって使える。
到着が午後になりそうだと、いうわけで昼食前に時間ができる。
空いている時間を使って「一般市民生活が反映しているところを見学しよう。」
という隊長の発案で包頭の市場に行く。

包頭市街の一角は、都市計画で再開発中で建物が取り壊されている。
その間を縫って市場に行く、この市場の雰囲気がとても良い。
この辺りは、観光の一般旅客は入って来れず緑の協力隊の腕章がなければ行けない所だ。
この市場は、肉、魚はないが野菜、穀物、そして、各種の香辛料が溢れている。
また、人種的にも西域風の人達が多い。
米屋を覗いてみる、種類が多く長いものが多いが日本風の短いものもある。赤い米も見られる。
香辛料は多く、芥子も日本風の赤いものからピーマンみたいな緑のものまであった。

ニンニクだけを売っている店もある。日本の硬貨を出したが直ぐに見破られてしまった。
運搬用具は、人力、自転車、リヤカー、そしてオート三輪車が活躍している。

包頭は、鉱物資源が多い所だということで石油会社のビルなどが目立つ。
道路は、人、車の流れが多く、経済が活発なことを窺わせる。
歩道では、露店が多く、トウモロコシの茹でたもの、例の楕円形の西瓜などが溢れている。
中国発展の、民衆の熱気みたいなものが感じられて非常に有益だった。
市場の見学のあと国道沿いのレストランで昼食を摂る。
西安のレストランのキャンセルも莉さんの携帯で 連絡がつく。

空港に戻ると更に飛行機の到着が遅れるとのことで空港のホテルで休憩出来るようになる。
ホテルは、空港の表にポツンと2つ立っている。航空会社の系列のホテルに入る。
部屋は、2人部屋でまずまずである、風呂、シャワーは使えないがトイレはOKです。
設備はまずまずですがメンテナンスが良くなくて壁紙が剥がれていたりする。
テレビがあったので電源を入れる。カラーでなくて白黒だった。
ニュースでは揚子江流域の洪水の様子が繰り返し流されている。
娯楽番組は少なく、単調な音楽番組をやっていた。
ところが、チャンネルを回していると軍の広報専用のチャンネルが見つかった。
しかし、内容は、古いものだけのようだった。
外は40度近いはずだが、部屋に冷房はない。
しかし、湿度が低く風が通るので暑さは、感じないですんだ。
昼寝をして、テレビで暇つぶしも飽きて外に出てみる、日差しが強く温度が高い。
空港に行ってみるが森閑として飛行機の来る気配は全くない。
他には何もない、裏側、東側に遠く包頭の市街が見える、間には何もなく畑が広がる。
注意してみると線路があり、汽車の汽笛が聞こえる、蒸気機関車がいるようだ。

    包頭から西安へ
遅れに遅れて包頭空港出発、夕方7時なのに日が残っている。

飛行機が飛び立つと眼下には、裸の大地が広がっている。
黄河の氾濫原といったところだ。
すぐに暗くなり、楡林には寄らずに西安に直行する。
西安空港に到着、9時となり西安には行けず、空港の中のレストランで食事となる。
このレストランは高そうだった、ボーイ、ウェイトレスの数が多く余っている感じだ。
料理は、中華だが日本風の味付けで食べ易かった。
食事後直ぐに西安のホテルに向かう。
このホテルは日本企業との提携で、建物の高さもあまり高くなく庭、みどりも多く落ち着ける。
このホテルで初めて中国元との両替が出来た。
部屋の冷蔵庫には、ペットボトルの飲料水(ブランド名、華江・純浄水)が1人1本用意されている。
日本との電話も出来る。テレビもNHKの海外向け日本語放送が見られた。
バス、トイレも充分で風呂に入ったら疲れが出てすぐに寝てしまう。

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