The Room of Naturalist道しるべ・駿河の山瀬戸川流域の山

柳沢奥山

1.概要
瀬戸川の源流域、大きなアンテナのある山で名前が良く分からない。
林道藤ヶ嶺線の終点から登る。天然の2次林を養成中。
2006年現在、この山のアンテナは撤去されている。
藁科川の上流、黒俣方面ではこの山を大代山と呼んでいる。

柳沢奥山(仮称)標高834m2万5千分の一地形図石上

2.山行記・1999年10月31日(日)柳沢奥山(仮称)に登る。

柳沢奥山(仮称)に登る。
目的地は、瀬戸川の源流域、大きなアンテナのある山、林道藤ヶ嶺線の終点から登る。
林道藤ヶ嶺線の終点の舗装道路が切れる地点に車を置く、数台が置ける。
階段状の道をいったん戻るようにして北側に回り込んで行く。
アンテナのメンテナンスのための道で良く踏まれているが、階段状で登りにくい。
周りは桧の植林帯で、いったん切れて北側が望める、先日笹で苦労した無名峰が良く見える。
右側が気持ちのよい自然林に変わり、傾斜が緩むと大きなアンテナの前に出る。
周りにネットが張られて道がススキの中に消えてなくなる。
休憩、遅い昼食を摂る。ここからは南アルプスが見えそうだが、今日は雲がかかって見えない。
ススキを突破する、真っ直ぐだと長いので、横に突っ切って桧林に入る。
林の中には道はないが高みを目指して登るとすぐに頂上、標高834mだが頂上の標識はなく保護区のプレートがある。
少し探すが他には何もなく、展望もない。
南と西方面は気持ちのよい自然林が広がっていて木漏れ陽が当たり、葉が透けて光る。
東に向かい下る、相変わらず右は、自然林、左は植林帯笹は少ない、突然に林道の上に出る。
林道は、山腹を東に伸びているが稜線に径が付いているのでこちらを行く。
暫く行くと鞍部になり再び林道と接する。林道は、更に東に伸びている。

「柳沢の頭」に登る
また、稜線に戻り今度は、上を目指す、笹が切り払われて歩きやすい。
途中に保護区の赤いプレートが裏から見える、ここで径が横切っている。ここまで笹が刈ってある。
暫く登ると古い赤布があったりしてまた、頂上になる。地形図で標高780mの地点。
ここには、古いプレートがあり、「柳沢の頭」三ツ山の三となっている。
一度先ほどの鞍部の手前、径が横切る地点に戻る、左下、南に入る。
直ぐに林道に下りるかと思ったが、違ってそのまま下ってゆく。
先が見える所まで行ってみる、笹が無くなると素晴らしい天然林が広がる、短い間だが非常に良いところだ。
径が下りはじめて、薄暗い、嫌いな、杉林に突っ込む。その先、尾根が平らになる地点で引き返す。
ここは、780m峰から南に派生する尾根の乗越の場所だ。平らになっていて標高710mの地点。
この尾根は、このままビク石への稜線かと思った。後から地図を見ると違った、舟ヶ久保の下に出てしまう。
主稜線は、780m峰から反転して北に上がり、回り込んで、799.7mの三角点のある山(大鈴山)を通って南下する。
ここから戻る、先程の天然林はやはり素晴らしい。
保護区のプレートのある分岐まで戻る。この辺りも平らで広々としている。
こちらから行くと保護区のプレートが正面に見える、その先まで行ってみる、北に下っている。
このまま下ると黒股川に下りられそうだ、地図を見ると波線路がある、これだろう。
戻って稜線に出て下ると直ぐに林道に接する。林道を捲いて車に戻る。
大分荒れているが所々大きな針葉樹が残されている。
やがて、林道が右に分岐し、登っている地点に来る。広々として視界が開ける。
南180度が見渡せ、先日行った高根山が近い。南は海まで見えそうだが今日は、霞んでいる。
山仕事のトラックが止まっている、暫くするとそのトラックが下りてくる。

山仕事のおじさん(この山の持ち主)と私の会話
乗っているおじさんに声をかける。私「山の名前は、何というのですか。」
おじさん「特に名前は付いていないな、この辺は柳沢奥と呼んでいるよ。」
私「そういえばあの山(780m峰)に柳沢の頭と名札が付いていたよ。」
おじさん「そうか、この辺一帯の沢を柳沢と言っている。」
私「人は、入って来ますか。」
おじさん「時々入ってくるがゴミを置いていって困るよ。ここから、向こう(東方向)に富士山が良く見えるよ。」
私「アンテナのある山から南アルプスが見えるはずだけど、どうですかね。」
おじさん「そうだな、全部じゃないけど見えるよ。」
私「この辺りの林は、自然林なのですか。」
おじさん「そうだよ、植林のあと自然に育ったんだ。椎茸のほだ木にするので杉や桧は植えないよ。」
おじさん「今は、クヌギやコナラを植えて大きくなると切って、また植えてゆくんだ。」
その他に沢山話したけどこの位で、後は、省略。

最後にまとめ
ここの気持ちの良い天然林は、自然に育ったものが大切に維持されている。
おじさんと別れて林道を歩く、この辺は、良くて手入れされ歩きやすい。
少し広い尾根を回り込むと素敵な場所がある、ヒメシャラなどがあり気持ち良いところだ。
仕事場にもなっていてケーブルとかがある。杉の林になって回り込むと車に戻る。
ここは、車では、入ってこないでください。ゴミは持ち帰ってください。ね。
山の名前は、仮に柳沢奥山とします。

3.参考タイム

藤ヶ嶺林道終点(13:15)--DDIアンテナ(13:35〜13:50)--834m峰(仮称柳沢奥山)(14:00)--林道と接する鞍部(14:15)
--柳沢の頭(14:25)--柳沢の頭から派生する尾根の鞍部(14:45)--林道と接する鞍部(14:55)--藤ヶ嶺林道終点(15:30)

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