瀬戸川流域の山

高根山

蔵田、鼻崎の大杉

1.概要

林道が入り込んでいるので、所々林道歩きがあるが、樹木の見所が多い。
蔵田の鼻崎の大杉、高根白山神社の大杉、芋穴所(いもあなど)の丸樫とあります。
また林道沿いにも伐採をまぬがれた巨木が点在する。

高根山標高871m2万5千分の一地形図伊久美

2-2.山行記・2013年7月17日(水)高根山から丸樫。

蔵田から高根山
 藤枝市の最高峰高根山(871m)に、2013年7月7日、久しぶりに登ってみる。
全体的には東海自然歩道で、径、標識はしっかりしている。
出発点は、お茶などの物資の集散地の要衝蔵田だ。
集落のはずれに駐車場があるのでここに車を置く。
 左に舗装道路行くと右手に鼻崎の大杉が、茶畑を背にそびえる。
細いが舗装された林道を行く、左にカーブして大きく右にカーブする手前から振り返ると
大杉が茶畑を手前に、蔵田の集落を従え、遠く山並みを背にして立つ、ここから見る大杉の姿がとても良い。

 暫く登り少し早いが立ち止まる、右手が開けて蔵田の集落が見える。
暫くは杉の人工林をひたすら登る、右手に小さな広場があり休憩するのに適当なベンチやトイレがある。
 すぐに右に戻るように上がってゆく林道を見る、帰りにはこの林道に降りてくる。
さらに行くと右手に水場と頂上に登る小道を分ける。
ここまでは舗装された林道で、そのまま直進すると高根白山神社となる。

 境内には見事な大杉があり毎年10月29日には有名なお神楽が奉納される。
戻って山道に入る、東海自然歩道の標識や地図がある。

つづら折りの山道が杉の林を縫って進む、木製の土留めが見えるとすぐに頂上の一角になる、

 数基のアンテナが占領している。
更に西に進むと西南が開けて頂上となる、昼食にする。

高根山から芋穴所(いもあなど)の丸樫
 さて、どうしよう、まだ時間も早いので「芋穴所(いもあなど)のマルカシ」を見に行くことにする。
尾根を西に行く、直ぐに双幹の杉の大木がありその脇を抜けてゆくと径は二手に分かれる、
直進は、東海自然歩道で川根方面、右に折れると「マルカシ」に行く。
急激に杉林を下る、振り返るとかなり急坂だ、暫く下ってゆくと右手が開けてガレの上に出る、
転落防止の柵があり東面が開ける、
富士山が見えるかもしれない。左に下ると前方に大木が佇立する、
芋穴所のマルカシだ、こちらは裏側、正面に回り込む、空一面に枝を広げて立派なカシの木だ。

木の下に佇み上を見上げると年齢を重ねた自然の大きな力を感ずることができる。
静岡県の「指定天然記念物」になっている。
そのまま北に下る、すぐに林道に出る3方に分かれる。
正面北側は舟が久保、左は行き止まりか、右にとると登ってきたとに分かれた林道で、ひたすら行くとトイレの上に出る。
これで回遊したことになる。
東海自然歩道として整備が進み、径、標識はしっかりとなった。

2.山行記・1999年10月16日(土)高根山から丸樫、814m峰、舟ヶ久保。

蔵田から高根山
バスで蔵田へ、今日は、他に2組4人が同乗している。
まず鼻崎の大杉、高根白山神社への参道の入口に有る、どっしりとした巨木で、樹高よりも胴回り、枝の張りが立派。
振り返ると茶畑の中にビク石の尾根を背にして、存在感を誇示している。
舗装された参道を行く、時に旧道があるが覗いてみるとブッシュが酷い、気楽に歩ける参道を登る。
30分で青いベンチが有る、前面が切り開かれ蔵田の集落が俯瞰出来、遠くに焼津の高草山が霞んでいる。
服装を整え、ザックの中身を点検するのに丁度良い。
アサギマダラを発見、写真は撮れなかった。
更に20分で気象観測小屋、トイレが有る地点に来る、先程と同様な光景だ、海が見えるはずだが今日は霞んでいる。
ついで、右に林道を分ける、斜面崩壊のため通行止め、マルガシ方面には行けないとなっている。
道が平らになると左に消火用の貯水槽、右に神社の手洗い所、正面には、杉の巨木に囲まれて高根白山神社が側面を見せる。
神社の正面に回り込んで参拝する。
この神社の例祭は、10月29日で古代神楽が奏上される。
先の手洗い所に戻って水を補給、頂上に向かって、右の山道に入る、階段状になってるが、歩幅が合わない。
20分でNTTのアンテナの有る頂上の一角にたどり着き、25分で頂上となる、こっちにもアンテナ。
高根山の頂上は、東西に長くなっていて、3つの小ピークが有る。
真ん中に頂上の標識があり、ベンチが設えてある。
先客がいる、女4名、男2名のパーティで賑やかだ、少しはなれて座って昼食にする。

高根山から丸樫
昼食後マルガシ方面に直接下る、地図を確認、更に西にピークがありそこから北に尾根が派生する。
一旦下り登りかえすとまたピークがある、そのまま下ると笹間川、川根方面・家山に出るはずだ。
コンパスで北を確認し右に入る、踏み跡はないが尾根に乗ることが出来る。
北に向かいそのまま下るが、時々右に透けて見える頂上の東端から派生する尾根と平行であること確認しながら下る。
時には、笹、ブッシュが出てくるが薄くて歩行に影響は少ない。
途中、左に笹間方面に派生する尾根が別れていって一安心。
前方が明るくなった、稜線から離れて、左に降りると林道の上に出てしまった、2メートルほどのコンクリート壁を飛び降りる。
林道を左、北に向かうと左手に稜線上に大きな木が透けて見える、でっかい。なんだろう。
すると林道脇に看板がありそれがマルガシと判明する。マルガシとは丸樫で巨樹のことだった。
左に入って登りかえすとありました。それにしても大きい。御神木なっている、大きな木をみると森の霊が宿るのが信じられる。
大きすぎて写真に入りきれない。

丸樫から814m峰を経て舟ヶ久保
林道に戻って先を急ぐ、右に「遊歩道、宇嶺の滝」と標識があり滝上に出られるはず。
突然道の脇の木から何かが落ちる、続いて2つ、3つおかしいなセミはもういないし、立ち止まって見上げる。
何かが動く、リスだ。小さな灰色のリス、大きさからニホンリス、可愛い姿を見せて消えてゆく。
林道の分岐に来る、右へ舟ヶ久保線が別れるが、路肩崩壊で通行止めとなっている。
分岐から814m峰を目指すが、稜線に径が付いていない。時間はある、2メートほどよじ登り強引に取り付く。
入口は丈は低いが笹が密生している、右・東側に回り込んで尾根に乗る。
右側は、杉の植林帯、粗くて東側の山々が透けて見える、足元には茶の木が見られ、カンアオイがある。
左側、笹間方面は瑞々しく、気持ち良い天然林が広がる、密生していて、景色はない。
かなりの急斜面を直線的にユックリと登る、左から尾根が来てぶつかる、傾斜が緩んだ所で休憩。
回りの景色は見えないが少し日が差し込みまだ青い葉を着けた林が美しい場所だ。
結局今日のコースでは、この30分の登りが一番良かった。
右にコースを取ると、杉の植林帯に変わる、傾斜の落ちた稜線を軽快に登ってゆく。
笹が出始める、最初は薄いがそのうちに密生してくる、稜線を外さないように無理して笹を分けて行く。
笹は、814mの頂上付近が一番酷い、丈が2メートル程になって太くなる。踏み跡はなく回りは全て同じ状態だ。
ついに抜けられなくなる、止まって落ち着いて辺りを見回す、左側の一角が明るい、日が差し込んでいる。
そこに抜けだした、5、6メートの距離だった。なんのことはない先も数メートルで抜けられた。
笹が無くなり杉林、一息いれる。
結局ここは、無理に稜線を行かず、笹の林の脇を回り込んで北に向かう尾根に乗れば良い。左右・東西どちらも同じよう。
また笹が出てくるがもう直線的に強引に突破、下ってゆくと下に道が見え、左からさっき左に分かれた林道が来る。
林道に出たところに保護区の看板がある。ここからは、林道を歩く、気楽な散歩気分で歩ける。
路面には轍もあり、車が入って来ているようだ、所々伐採を逃れた針葉樹の大木が見られる。
突然、右に茶畑が現れる、これを右に行くと舟ヶ久保に出られそうだが確証はないので、そのまま林道を行く。
左に回り込むと、下に県道が見える、アスファルト舗装の県道を右に採る、暫く行くと舟ヶ久保の標識、茶畑の端に出る。

舟ヶ久保から蔵田
右に地図にある小さな神社、この前を通って地図の破線路を捜す、廃車の前を入ってみるが東に向かっている。
違う、右に入り杉林を適当に下ると径に出た、良く踏まれた道が杉林の中を延びている。
これだ、間違いない、沢の左を適当に切って下っている、1箇所だけ径が飛んでいるが直ぐ下に付け替えられていて問題無い。
あっという間に迂回してきた県道のカーブに出る。地図で543mの地点だ。
右の沢に下りて顔を洗い、水を補給する。後は、宇嶺の滝駐車場、トイレ、滝への入口を見送って蔵田に戻る。
途中、滝の上流でマルガシへの径を分ける。

目撃した蝶
キチョウ、全体的に数頭
ヒメアカタテハ、気象観測小屋
アサギマダラ、各林道上で数頭
スジグロシロチョウ数頭、全体的に見られる

3.参考タイム

堀ノ内(9:09)=市ノ瀬(9:32)=蔵田(9:45)--最初の青いベンチ(10:15)--気象観測小屋(10:35)
--高根白山神社(10:45〜11:00)--高根山(11:25〜12:00)--丸樫(12:30)--814m峰(13:15)
--林道・保護区の看板--県道(14:10)--舟ヶ久保(14:25)--再び林道(14:38)--蔵田(15:20〜15:29)
=堀ノ内(16:00)

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