山案内・Yaman

篠井山・Mt.Shinoi

徳間付近から見た冬の篠井山

1.概要

 山梨県の南部、静岡県境に近い。
安倍川東山稜・地蔵峠の北月夜の段からから派生する尾根にあり、独立峰といってよい山です。
安倍川東山稜を歩いていると富士山の手前にあり、気になる山である。
なお、更にその先にあるのが毛無山ということになる。
特に地蔵峠から見ると非常に立派に見える。
また、山梨県側国道52号線から見ると風格のある山である。
とても1400メートルに満たない山とは見えない。一口でいい山です。
以前は、適当な登路が無く登りにくい山といわれていた。
地形図には道がないが、実際はよく踏まれた道がある。

標高1394m・1:25,000地形図、篠井山

2.山行記 1996年1月27日(土)

アプローチ
 30年以上前から気になっていた山・篠井山に行く。
清水・興津から国道52号線を北上する
徳間までは走りやすいよい道だが、林道にはいると、とたんに道が細くなる。
舗装はされているが狭い、カーブを切りながら高度を上げて行く。
奥山に来る、左に奥山温泉を見送り、グリーンロッジを右に見て過ぎる。
とたんに路面が荒れてくる。未舗装区間にはいる。
 大洞観察小屋・篠井山登山口となる、橋のたもとの道路脇に車を止める。車を数台置ける。
この道は、そのまま登ると篠井山と月夜の段を結ぶ稜線を越えて、南部町に抜ける。
今日は、会社の山の仲間3人と計4人で登る。

登山口から滑滝の上
 登る準備をする。スパッツを付ける。(雪はなくても暖かいし、靴にゴミが入らない。)
急角度の、雪の積もったコンクリート舗装の林道を登る。右に、左にカーブして緩やかになる。
木橋で沢をわたる。端の手前に2、3台置ける。雪がなければ入ってこれる。この辺には雪が無く暖かい感じだ。
右岸に渡り、植林された、まだ若い杉林を行く。また、木の橋で沢をわたり左岸に移る。
 暫く登り左手になめ滝を見る。このあたりから杉の林から雑木に変わる。日当たりもよく休憩するのに良い。
少し行き過ぎて小休止する。体も暖かくなり、着ているものを調整する。
水の少なくなった沢を数回渡り先ほどとは別の滑滝の上に出る。
 ここまでで登山口から1時間、丁度休憩するのによい。ここが最後の水場となる。

滑滝の上から篠井山
沢の左岸になり、沢から離れる。また、杉の林にはいる。
ジグザグを繰り返しひたすら登る。所々杉の木が小さく、安倍川東山稜の峰峰が眺められる。
突然、杉林が切れる、落葉広葉樹の自然林となり、雪が深くなる、微かに踏み跡がある。
山の端を回り込み、沢の源流部に入る。
右手はそのまま稜線に突き上げているがそちらには行かずに、沢を渡り、左に斜上する。
尾根を大きく曲がり込むと頂上の一角・北峰に立つ。
後ろに南アルプスが白く光る。左から御堂からの道が上がってくる。
北峰の社の脇を通って三角点のある篠井山・南峰につく。
左手正面に大きく富士山が見える。南には、遠く駿河湾が冬の陽を受けて鈍く光る。
右手には、安倍川東山稜が連なり、下十枚山が大きい。後ろを振り返ると、南アルプスが白い。
頂上、気温はマイナス2度だが、風もなく穏やかで、暖かい。
昼食後、往路を戻る。30年来の希望が叶えられて、満足の行く山行でした。
帰路、奥山温泉で汗を流して、帰る。結構賑わっていた。

3.参考タイム・休憩時間を含んでいます。

藤枝(6:30)=清水(7:15)=徳間=奥山=篠井山登山口(9:15)--なめ滝(10:15)--
篠井山(11:15-13:20)--登山口(14:30)=奥山温泉(15:00-16:00)=
徳間= 清水(17;00-19:00)=藤枝(20:00)(このタイムでは遊び過ぎです。)

4.参考書

アルペンガイド7 富士山周辺の山、駿遠の山 佐古清隆・平口善郎著 山と渓谷社刊
山梨のハイクコース 上野巌著 山梨日日新聞社刊

山梨の山 山案内・Yaman The Room of Naturalist Top

(注 このページの写真、文章は禁無断転載とさせていただきます。
転載する場合は必ず連絡下さい。)

このページの制作者は 大石 幸雄 Yukio Oishi です。
inserted by FC2 system