The Room of Naturalist道しるべ・駿河の山大井川中流域の山

無双連山/林道下泉笹間線から938mのピークまで


林道下泉笹間線から伐採地と938mのピーク(左)

    1.概要
 無双連山南面、中腹を林道下泉笹間線が横切っている。
前回、2002年12月14日に達した938mのピークから、南に顕著な尾根が2本派生している。
この2本の尾根と林道を使って回遊してみる。
 地図で判断すると西側の尾根は、傾斜は緩いが尾根が曲がり、小さなコブがあり複雑になっている。
東側は、傾斜があるが単純に見えるので、複雑な西側の尾根を登りに使い、東側の尾根を下ることにする。
 2003年1月現在では、938mのピークの南面が伐採され、大展望が得られる。
踏み跡は、938mのピークを避け西側を巻いているので、そのまま北上すると見逃す。
稜線に出たら938mのピークに戻って、展望を得てから登ることを薦める。

標高1,083.3m2万5千分の1地形図石上
    2.山行記 2003年1月5日(日)曇り、小雪
アプローチ
 笹間川を遡り、二俣の手前、バス停「中の瀬」から左に戻るように林道に入る。

二俣の大杉とあるので登ってみる、神社の手前に、文字通り二俣になった大きな杉がある。

 舗装された林道を回りながら登って行く、所々に茶畑がある。
大きく右にUターンし、尾根を乗り越え裾を2,3回回りこむ。
地図上の破線ある尾根を乗り越えると杉林になり、未舗装となる。
 尾根の東側を巻きながら登って行くと、更に尾根を回り込むと前が開ける。
ここからは、正面に伐採跡と938mのピークが見渡せる。
林道は、尾根の北側に移り緩やかに巻いてゆく。
もう一度破線路のある尾根を横切る。
 左側が広くなり車数台が置ける、壊れかけた小屋がある。
右側は、石垣となり、その横に真新しい金属製の梯子がかかっている、ということは、径があるということだ。
予定では、この尾根を下りここに出る。
今度は、尾根の南西を回りこむ、途中に石仏がある、昔は歩道があったと思われる。
数回山裾を回ると左上に、更に細い林道が分岐する。
 これを見送ると三叉路になり、中川根町(今までは川根町)に入る。
古い林道は、左に下り、右側に新しい林道が文沢方面から上って来ている。
新しい林道に入ってみるが、工事中らしく、路盤が安定していなく落石が酷いので戻る。
林道脇の杉の人工林に、登山道の標識がある、ここから入ることにする。
車を三叉路近くに置く、数台置けるスペースがある。

登山道入口から938mのピーク
 標識の脇を杉林に入ると、かすかな踏み跡が林の中に伸びている、所々に杉の木の幹に赤ペンキが着いている。
幹に巻きつかれたビニールテープは外して行く、もう幹に喰い込んでいる。
荷造り用のビニールテープは最悪だ、幹に食い込み、木の生長を止め、枯らしてしまう。
 径は、微かで、踏み跡が尾根の左(西)側に付いている。
前方が緩やかな壁になり831mのピークは左側を外して乗り越える。
径を外して尾根を歩いてみるが踏み跡はなく、所々に円筒形の赤いプラスチックの杭が打たれて居る。
踏み跡に戻り、歩いて行くと杉の幹に緑の苔が目立つ場所になる。
 これを過ぎると前方が明るくなり、尾根の向こうは伐採地のようだ。
風倒木がある、倒れた木は整理され、歩くには支障はない。
倒れた木と残った木が擦れ合い、ギイギイと音を立てているが、道具もないので手の施しようはない。
 足元に笹が出始め、径は、人工林を抜け938mのピークを避け西面を巻いて行く。
暫らく行くと前方に主稜線が見えてくる、この手前に木が生えていない小さな広場がある。
腰を下ろすと、風は遥か頭上を超え、梢を揺らし音を立てているがここは風がない。

 主稜線に出た所に標識があり、古い鉈目も見られる、鉈目は切り直した。
前回来た時に疑問だったのがこれで解決、径は、ピークを通っていなかった。
稜線に出て、右へ、南下する、ヒメシャラの横を通り、ケーブル跨ぎ、石の点在する伐採地に出る。
 南が開け、大井川中流域の山が連なり、遠くは河口、駿河湾の海が光る。
今日は、薄日が差すが、時雨模様の生憎の天候で、それ以上は確認できなかったが、御前崎は見えそうだ。
風が当たらず、静かな所なので、切り株に腰掛けて昼食にする。

938mのピークから林道
 938mのピークからは、左(北東)に向かい、地形図に破線路のある尾根を下る。
短い笹の中に微かに踏み跡が残っている。
右側に伐採跡の桧の植林地を見て、人工林の中を急激に下る。
次第に径は明確となり、暫らく下ると見通しのない天然林になる。
 更に下ると、杉の人工林になり左側が透けて、植栽地の境目となる。
東側が遠望でき、左下には、今朝ほど撮影した林道のカーブが見える。
また杉の人工林に入る、やがてはっきりした作業道となり、ジグザグを切ると林道は近い。
 明るい林道の法面に飛び出す、梯子の手すりが目に入るが左側には古い径が付いている。
石垣の脇を林道に降りる、少し広くなり車数台が置ける。簡単な小屋掛けがしてある。
ここから林道を車に戻るが、径は尾根を登るものと、人工林の中に下ってゆくものがある。
尾根を登るものは地図上の破線路であり、下るものは作業道と思われる。

林道を車に戻る
 下った林道を右に水平に山裾を巻いて行く。
やがて右手に地蔵尊があり、横を沢水が流れている。
この道は、単なる林道でなく、古くからの笹間から下泉に抜ける歩道と思われる。
前方に左へ上がる林道の支線が見え、三叉路となり元に戻る。
林道の支線は、尾根を更に南下しているが、先は不明。
 尾根の西側につけられた林道を下泉方面に下る、途中振り返ると右上に倉屋敷跡の山とガレが見えた。

更に下ると舗装路となり、壱町河内となる。

    3.参考タイム
2003年1月5日(日)
藤枝(9:06)=島田=家山=笹間=中の瀬(10:15)=三叉路の峠(11:05)--主稜線(12:00-12:10)
--938mのピーク(12:20-12:50) --石垣のある林道(13:20)--三叉路の峠(14:00)

    4.MAP
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