山案内・Hiking Guide

七ツ峰

七ツ峰・見月山にて 1998.2.7

1.概要

 大日峠から南下する稜線に三つ峰と天狗石山とに挟まれた場所にある。
静岡市の北部、大井川と藁科川の分水嶺に当たる。
地形図には、登山道の記載はないが、登路は四つある。
三ツ峰から南下する縦走路。天狗石山から北上する縦走路。
藁科川最奥の部落・大間の北福養の滝の先から登る。大井川・梅地から直登する。

 標高1,533.2m、1:25,000地形図・千頭

2.山行記録(1997年2月1日・土)

アプローチ
 藁科川を北上し、開通した井川への県道南アルプス公園線を行く。
大間の部落を過ぎて、福養の滝の先に、道路の左側に七ツ峰入口の標識がある。
道路脇に車2、3台駐車できるスペースがあり、そこに車を置く。

七ツ峰入口から林業事務所の小屋
 杉林を右に入る、モノレールが林の中に延びている。足下は、雪だ。
誰も歩いていなく、雪の上に足跡がない。1日中一人にも会わなかった。
モノレールは直線的に登って行くので、足もとが悪いところや、急斜面があり、これを直登する。
雪のある時期には、要注意だ。特に帰りの下りがきつい。
30分で林業事務所の小屋に着く。この一角だけが明るく開けて、暖かい、休憩する。

林業事務所の小屋からワサビ小屋
 小屋の右側をまた、薄暗い林に入って行く、この辺りは、桧の植林帯だ。
(小屋の前を左に下ると、大間方面になる。)
針葉樹の林の中は、本当に寒い。最初は尾根を行き、暫くで、トラバースするようになる。
杉の林に替わる。傾斜はないので気楽に歩ける。
風が無く静かだ、足下の雪を踏む靴音がサクサクと聞こえるだけ。
あとは、ガサっと、ときどき枝から落ちる雪の音だけが響く。
小屋から25分ほどで杉林を抜け、落葉樹の林になる。
尾根のでっぱりを巻くようになると、左に水音が聞こえる。
沢が近づき、直ぐにワサビ小屋に着く。水が流れていて、補給できる。
一面の雪だが、沢水が流れている、小屋にはつららが下がっている。
小屋は、壁が無く粗末だが、辺りは風もなく休憩に丁度良い。

ワサビ小屋から七ツ峰
 右に沢の中を登って行く。兎の足跡が、導いてくれる。
15分ほどで、二股になる、右に行くように標識がある。
右股には入り、尾根を目指す。沢水が無くなり、二股から15分であっけなく鞍部に着く。
下を覗くと、遠くに林道が見える。一息入れて左に急傾斜を稜線を目指す。
20分で、稜線の分岐に着く、右は三ツ峰方面。
 稜線の唐松が倒れていて、大無間山が林を透かして見える。
右に小無間、左に風入らずを従えて、大きく羽根を広げたように見える。
思った通りだが、写真にはならない。
左に稜線を忠実に登る、雪温が下がってきた、足下の雪を踏む音がキュ、キュとかわる。
小さなこぶを二つ、三つ越えると梅地分岐になる。そこから直ぐに頂上に着く。
林の中にダケカンバが出てきて、稜線分岐から40分ほどかかる。

七ツ峰山頂
 ワサビ小屋からずっと原生林の中で、ブナ、ヒメシャラ、カラマツがある。
冬でもよく晴れて、明るく、少しだけの雪。
この雰囲気が安部奥の山なんだがなあ、少なくなってしまった。
(もっともここは、藁科、大井川の稜線だけど。)
頂上は、三角点の測量のため、木を切ってあり、東、南方面が開けていてる。
目の前に大岳、更に安部奥の山が望める。遠くに駿河湾の海が光っている。
北西面が開けていて、正面に前黒法師岳、右に朝日岳、遠くに、不動岳が望める。
大無間山は、木がじゃまをして透かして判る程度だ。
富士山、南アルプスは、雲で見えない。

七ツ峰から戻る
 食事をして、往路を戻る。
林業小屋から下のモノレール添いの道が凍り付いて、急傾斜で要注意。
帰りに、福養の滝に寄る。水量少なく、氷瀑でもなく迫力に欠ける。
 七つ峰は、静かな原生林の山でした。

3.所要時間

藤枝=(105分・車)=大間・七ツ峰登山口-(30分)-林業事務所小屋-(30分)-ワサビ小屋
-(30分)-尾根の鞍部-(20分)-分岐点-(40分)-七ツ峰山頂
-(20分)-分岐点-(10分)-尾根の鞍部-(10分)-ワサビ小屋-(20分)-林業小屋-(20分)-登山口

七ツ峰登山案内図

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