1.概要
瀬戸川の源流にあり標高800メートルだがはっきりした登路はない。
伐採後の2次林があり、美しく、この季節は、緑の海になる。
瀬戸川の源流域は、かなり複雑な地形になっていて、地図を良く見ていないと方向を失う。
半日コースで、登路も定かでなく、地形も複雑で、少しの冒険心を満たしてくれる。
萩間沢の頭 | 標高 | 800m | 2万5千分の1地形図 | 石上、伊久美 |
2.山行記
アプローチ
昨日は、雨で予定してあった山行を中止したので体を持て余し、歩きたくなったで午後から出かける。
場所は、瀬戸川源流の山で残った1山を目指す。
山の名前は分からないが800mあり、柳沢の頭の北側にある。
車で自宅を出て、瀬戸川を溯り蔵田、舟ヶ久保を経由し、清笹峠から藤ヶ嶺林道の終点から登る。
途中、寺島の第二東名の工事が進捗し、空中に大きな橋桁が架かりはじめた。
藤ヶ嶺林道の終点から柳沢の頭手前の最低鞍部
藤ヶ嶺林道の終点に車を置き、細くなった未舗装の林道に入る。
この林道は、個人の持ち山の林道であり、車では、絶対に入らないで下さい。
林道は、徐々に高度を上げてゆき、右手・南側が開け、高根山が近くに望めるようになる。
南側は、遠くに焼津、藤枝方面の街並みが見える。駿河湾も見えるはずだが今日は、霞んでいる。
左手には、これから登る柳沢の頭、萩間沢の頭が近く、遠くには、富士山が雲間に薄く浮かんでいる。
そこから林道が崩土で車は行けなくなり、高度を下げ、柳沢の頭手前の最低鞍部に来る。
この斜面は、伐採後の幹の細い天然林で、小鳥の鳴き声が多く、蝶も数種類目撃したが写真には撮れなかった。
最低鞍部の手前林道がZ型に切れるところに樅の木が2本切り残してある。
最低鞍部は、少し広く回りを木々に囲まれ座ると鳥の鳴き声に満ち梢を渡る風の音も柔らかい。
見上げる空は、青く、雲も白さを増し、春から夏への季節が移り変わるのを感じる。
蝶の通り道らしくコミスジ、黒いアゲハ、ヒョウモンチョウが舞っている、残念ながら名前が分からない。
最低鞍部から柳沢の頭、鳥獣保護区の看板
林道は、右手に未だ少し延びているが直ぐに行き止まりとなる。(前回確認済み)
左手の山道に入り、正面の尾根を登る、左は、水平で、杉の幹に中林へ、とペイントしてある。
尾根は、少し笹がうるさいが踏み跡は、明瞭にある。右側は、藤枝市、天然林。左は静岡市、杉の植林。
直ぐにテープがあり右左に分かれる道がある、右は、柳沢の頭を捲いて、瀬戸川に下りてゆく。(行く先は、未確認)
左は、先程の水平道に当たる。中央の尾根を行く、踏み跡が不明瞭になるが尾根を忠実に辿る。
根元に斧の切れ込んだ跡がある樅の木があり、北側から頂上の一角にたどり着く。
頂上には、小さな古い木のプレートがあり、「柳沢の頭・三ツ山の三」と書かれている。
薄暗く、展望は全く無い。尾根が四方に派生し、南側の2本は、瀬戸川に没する。
北側2本が稜線に接続する、西北の尾根が今来た尾根、東北の尾根に乗って瀬戸川の源流域を目指す。
少し戻って北東の尾根を探す、杉の急斜面で踏み跡は、全く無い。細い尾根に乗り下ると水平に山道が横切っている。
この山道を超え、下ると右・東に下り主尾根を外す、、正面の山に気を取られていた。
左上に尾根が見える、下に沢筋が見え、微かに水音が聞こえる。
間違いだ、水平の山道まで登り返し、少し北に辿り主尾根に乗って下る。
下に何かが見える、近づくと鳥獣保護区の看板だった。ここに踏み跡があり三方に散っている。
この辺り踏み跡は全く無く、間伐材が林間を埋め、歩き難く伐採時のテープ、目印があってややこしい。
鳥獣保護区の看板から萩間沢の頭、瀬戸川の源流に出て、戻る。
鳥獣保護区の看板からは、正面尾根に付けられた踏み跡に乗る。
道には、小さな若木が生えてきている、数年経つと踏み跡も消えそうだ。
右、天然林、左杉の植林、暫く行くと径は、左に水平に捲いてゆく。
左は幹の細い天然林の密生、ジャングル状で入れない。捲き径を行くと大きな樅の木この辺りはぜえーんぶ天然林。
ここも小鳥の大合唱、緑の海。このまま捲いてゆくと先日の瀬戸川源流に出そうだが山の頂上は行けない。
頂上から西に派生する小さな尾根を乗っ越す、ここで意を決して直登する。杉の標準木のプレートが打ってある。
右側を若木の密林、左は、杉の植林この境目に沿って上を目指す。
手で木を掴み、喘いで登ると傾斜が緩み頂上に達する。杉林の中、姫紗羅に「萩間沢の頭・三ツ山の二」のプレートがある。
頂上から右、南側には、踏み跡がなくなっている。左、北側には、少し踏み跡がある。
この北側の踏み跡を辿る、天然の若木の中を下ると水平道に当たる、ここにも鳥獣保護区の看板がある。
先の尾根には、天然の杉の大木が連なる。右に水平道を行くと杉の木にスーパーの袋を巻き付けた鞍部瀬戸川の源流となる。
ここまで先日来ている。先程の所に戻り、水平道を南下する、径の左側にプラスチックの杭が連なっている。
数分でさっき直登を始めた乗っ越しになる、ここから緑の海に戻る。そのまま戻ると鳥獣保護区の看板。
頂上付近は、目印はなく、踏み跡も無いか薄いので、地図と首っ引きで歩かないと方角が解らなくなる。
鳥獣保護区の看板から最低鞍部を経て藤ヶ嶺林道終点
今度は、鳥獣保護区の看板から右、西に水平に行く、尾根が広く、二重になっている、杉林の中踏み跡が怪しくなる。
とすると、割とはっきりした径に出た、静岡市黒股の坂野から上がって来る地図上の破線路らしい。
これを辿り、最低鞍部に戻る、林道を戻って行く、高根山が夕日に浮かんでいた。
この周辺は、尾根が複雑に入り組み、踏み跡も少なく方向が二転、三転する。
地図の読解力が大いに試される所だった。
3.参考タイム
藤ヶ嶺林道終点(14:30)--最低鞍部(15:00)--柳沢の頭(15:20)--鳥獣保護区の看板(15:40)--
萩間沢の頭(16:00-16:10)--スーパーの袋、沢の源頭(16:25)--最低鞍部(16:45)--藤ヶ嶺林道終点(17:25)
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